日本の最北端、北海道宗谷岬。オホーツク海を見下ろす高台の上に、斜めに傾けて建てられた奇妙な西洋館があった。

美知子は、上司である朱雀の4度目の妻に選ばれ、挙式の当日は幸せ一ぱいだった。

ぼくは、ピエロの人形だ。人形だから、動けない、何も喋れない。

19世紀ヴィクトリア朝。「きたか、あいつら」という謎の言葉を残し、偉大なる騎手アーチャーが拳銃自殺した。

売れないタレントの鳩村八一は、ある夜ふとしたことから、美貌の人妻と巡り合う。

旗本良介は怒りに燃えた。2年前、家族を崩壊させ、今また旗本の心の恋人降矢美雪を凌辱したうえ殺害した暴力団黒門組。

銀の戦士たちの「美雪復讐作戦」に翻弄された黒門組は、世界各地の武器を集め、山小屋に隠れる旗本グループを急襲。

博多発ひかり116号が名古屋駅に到着直後、グリーン車の座席で男が前のめりにくずおれた。

実業家・黒住泰造のもとに、“殺されかけたお前の息子より”という奇妙な脅迫状が届いた。

英米ミステリーの研究家が殺された。

金も名誉もある。無二の親友がいて、その上、人も羨む美貌の妻を得た。

オランダ、アムステルダムの運河に浮かんだバラバラ死体。被害者は横浜の貿易商社駐在員、小田木浩次だった。

日本企業とギャングと汚職警官が跋扈するフィリピン、マニラ郊外のサンビセンテ。汚れし街よ。

世界じゅうの石油を一滴残らず無用にするバクテリアが出現した。いったい、誰が何の目的で開発したのか。

朝子と8つの恋の変奏曲。離婚直後に、ふと思い出した古いあじさいの絵。

“あの家に来るな”パットは脅迫されていた。“あの家”とは、今は亡き父母と幼い彼女自身が、大きな不幸に見舞われた家だ。

凸凹コンビの朝日刑事と迷犬ルパンが捜査の途中でケンカ。

「長生きした方に全財産を譲る」との遺言状は、双生児の蛭峰兄弟とその一族を骨肉の争いに巻き込んだ。

ある朝、キャンパスをジョギングしていた城南大の名物先生、大文字教授が花壇に横たわる死体を発見して大学中は大騒動。

蔦屋重三郎の父親は、重三郎七つのとき家を出た。

ラグビーのFWをやっていた私にとって、かつてはグラウンドが男の戦場だった。

短大生のギャル3人―スパイ志望の志乃。セックスに狂いたい美加。

「白鳥の」―ホテルの床に血文字を書き遺し、男は刺殺されていた。

浅見光彦は母親の雪江のお伴で兵庫県の城崎温泉を訪れた。

「毎晩、自分が死ぬ夢ばかりみるのよ。気味が悪いわ」。

はるかな時の彼方からよみがえる、灰青色の瞳。洋風娼館のマダム、亡命のロシア貴族、悪魔主義の文豪。

迷宮入り寸前の殺人事件がきっかけだった。とるに足らぬダイイングメッセージが「絶対にバレない詐欺」解明の唯一の糸口だった。

ボストン北方の町スミスフィールドで建設業を営むロジャー・バートレットの息子が家出して一週間たった。

死に場所を求め、樹海を彷徨う御岳雄一郎。足をすべらせ意識を失った彼は不思議な夢を見る。

元世界ジュニア・ウエルター級チャンピオン最上永吉の息子・健一が誘拐された。

一市民が軍籍復帰までして、軍事裁判にかけられることを求めた。なぜだ?ヴェトナム戦を裁く骨太の軍事裁判小説。

何をしたのか?しなかったのか?戦場の“薮の中”掩蔽壕の闇に包まれ彼らは誓った、名誉の沈黙を。

街―人々は、夢を求め、生きるためにやってくるのだろうか…。それとも…。

ネコと同居し、ヨガと中国拳法を操る、タフでクールなヴェトナム帰りの私立探偵エルヴィス・コールとマッチョな相棒ジョー・パイク。

不動産業で財を成した大沢円次郎の長女良江は、夫・英夫との第二のハネムーンで何者かに殺害された。

高崎市内の川土手で、私立春野見高校の女生徒が扼殺死体で見つかった。翌々日、同校の女教師が不可解な遺書を残して自殺。

「ナイス・ホリディ」旅行社主催の「道東めぐり、くなしり」3泊4日のツアーは、9月15日に20余名を乗せて羽田を出発した。

死体のパーツが新たな犠牲者の体内に―酸鼻をきわめるリレー式連続殺人事件。

京都郊外のS大学―。若林知香は、恋人の久保山良二と学園生活をエンジョイしている。

この作品集にはサラリーマンのさまざまなミステリードラマを集めた。

超高層ホテル「渋谷プラザホテル」に泊った脇村益美の部屋から、2カラットのグリーン・ダイヤの指輸がなくなった。

10月31日、ハロウィーンの夜。マスクをつけ、歓声とともに酒屋に駆けこんできた子供たちは、かん高い声をそろえていった。

196X年、2人の革命家が日本に潜入した…。頻発する破壊活動、暗躍するテロリスト…。

第二次世界大戦中、フランスで対ナチ情報網に従事、目覚ましい功績をあげたチャンピオン。

エスタ。この、出生の謎をもつ美少女の語りを軸として展開する多彩な物語。

グレート・ウェスタン保険会社の支払調査部長から、〈私〉に、焼死事件の調査依頼が舞いこんだ。

8年前に捨てた妻子に会いたい―気鋭の画家ゲリーの頼みで、私立探偵アッシュは2人の行方探しを始めた。

三千万人のファンから愛されるマルチタレント、ジェイスン・タヴァナーは、安ホテルの不潔なベッドで目覚めた。

八ケ岳山麓にある猪狩家の別荘で不可解な惨劇が相ついだ。

十津川警部の部下・北条早苗は、性格のはっきりした美人で、誰にも好かれていた。彼女の休暇中に事件は起きた。

当代きっての人気作家篠崎豪輔が、軽井沢の山荘で絞殺された。

松本城の内堀を回って北へ行くと、あの名高い開智学校がある。

推理作家荒木康之の妻智子が信州安曇野の別荘で絞殺された。

高校野球界のスーパースターが殺された。事件の真相を追う、親娘探偵と愛犬マサの活躍。

葉山マリーナを臨む白い洋館で、私立探偵が宝石を散りばめたトプカプの短刀を胸に突きたてられて殺された。

墓地に囲まれた空屋で、素人探偵相川守は、行方不明になっていた当代一の美人女優が全裸にされ、いたぶられ、虐殺されるのを覗き見た。

警視庁堀越捜査一課長は、差出人に心当りのない1通の手紙を受け取った。

十合新菜は外交官の一人娘。ジーンズのミニスカートをはくロンドン生れの15歳だ。

“ブラックスワンは死んだ”著者初の本格長編推理!白昼テニス・コートでの美女焼死事件。

荒木無水斎流柔術の達人にして文人、八丁堀定町廻り同心、空中楼夢裡庵先生の推理は冴えて…。

直子はなんとなくお見合をしようと決心した。

トラベルライター・瓜生慎。妻の真由子とは旅で結ばれた仲。

桜の吉野、青葉の甲州、紅葉の戸隠…。史跡の風土を背景に、旅先で出会った男女のふれあいを叙情豊かに描く本格ロマン。

流れ落ちる滝のような一条の白い線と、梅の花びらを思わせる美しい紋様―。

戦前の本格派を代表する三作家の一長編一中編五短編を収録した。

戦前の本格派を代表する三作家の一長編一中編五短編を収録した。

末娘珠美のカバンに、なぜか試験問題案が入れられてた。ぬれぎぬを着せられたまま彼女は停学処分に。

ミセス・ポリファックスはちょっとした行きちがいからCIAに採用されてしまったボランティア・スパイ。